仙腸関節痛とは
仙腸関節は、骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある関節です。
この関節は、脊椎の根元に位置し
日常生活の動きに対応するためにわずかな動きを持っています。
仙腸関節は、周囲の靭帯によって強固に連結されていますが
繰り返しの負荷や不用意な動作によって微小な不適合が生じることがあります。
これが原因で、腰痛や下肢の痛みを引き起こすことがあり
骨盤帯から足先まで様々なところに痛みを生じることが報告されています
原因
・日常生活で仙腸関節に負担がかかり微細なずれが生じる
・仙腸関節周囲の筋肉が過緊張して仙腸関節に負担増加
・加齢による関節の退行変性
・妊娠・出産による負担増加
・外傷
骨盤周囲の機能解剖
・骨盤は腸骨、仙骨、筋肉など軟部組織で構成されています
・筋肉は大臀筋、中臀筋、小臀筋
・深層外旋6筋(梨状筋、上・下双子筋、大腿方形筋、内・外閉鎖筋)、腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)、大腿筋膜張筋、多裂筋などなど・・・
・靭帯は仙結節靭帯、前・後仙腸靭帯、仙棘靭帯、腸腰靭帯、棘間靭帯
骨
上記の画像が腸骨と仙骨
この間の関節が仙腸関節
筋肉
大臀筋
起始:腸骨綾の後方1/4、仙骨と尾骨、胸腰筋膜
停止:大腿骨大転子の外側面、大腿筋膜張筋の腸経靭帯
作用:股関節の伸展、外旋
大臀筋上部繊維は股関節外転・伸展
大臀筋下部繊維は股関節内転・伸展
中臀筋
起始:腸骨綾の直下の腸骨外側
停止:大転子後外側
作用:股関節外転、外転に伴う外旋(後部繊維)、内旋(前部繊維)
小臀筋
起始:腸骨の外側(中臀筋の起始の直下)
停止:大転子前面
作用:股関節の外転、外転に伴う内旋
梨状筋
起始:仙骨の前方、坐骨の後方、閉鎖孔
停止:大転子の上部後方部
作用:股関節外旋、屈曲60度以上は内旋
大腿方形筋
起始:仙骨の前方、坐骨の後方、閉鎖孔
停止:大転子の上後方部
作用:股関節外旋
上双子筋
起始:仙骨の前方、坐骨の後方、閉鎖孔
停止:大転子の上後方部
作用:股関節外旋
下双子筋
起始:仙骨の前方、坐骨の後方、閉鎖孔
停止:大転子の上後方部
作用:股関節外旋
外閉鎖筋
起始:仙骨の前方、坐骨の後方、閉鎖孔
停止:大転子の上後方部
作用:股関節外旋
内閉鎖筋
起始:仙骨の前方、坐骨の後方、閉鎖孔
停止:大転子の上後方部
作用:股関節外旋
靭帯
・仙結節靭帯、前・後仙腸靭帯、仙棘靭帯、腸腰靭帯、棘間靭帯
仙腸関節痛の場所
仙腸関節疼痛部位
多くの部位が臀部に出現する
次いに大腿外側が多い、そして膝裏ふくらはぎなどなど・・